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第3章 絶家供養

絶家供養はなぜ必要

 絶家が社会的な流れのひとつだとすれば、やむをえないことでしょう。しかし、願わずも、突然に起こってくる、いやな家庭の問題、崩壊といった、大変不幸な出来ごとには、その裏に絶家という隠れた存在があることに気付かねばなりません。
 絶家とは、血流が絶えて、相続者のいない家という意味です。つまり一族が滅びることを改めて認識するべきです。
 人それぞれ価値観の違いで「そうなるのも我が運命」「命尽きればそれまで」と簡単に思われる方もいると思いますが、果して、それでよいのでしょうか。
この世の裏返しが、あの世といわれます。つまり決して別世界ではなく、この世との繋がりがあって、成り立っているのです。絶家をするということは、取りも直さず、無縁仏、つまり、あの世の放浪者となるか、この世でいうところの身寄りのない施設暮らしと同様になることだけは、覚悟しなければなりません。又、子孫がいても、事情で他家へ嫁いでしまって絶家となっている場合もあり、ほうっておくと子や孫がその業(因果応報)を背負うことになります。
 例えば、ある娘さんの母の実家(生家)が跡を取る人がないとします。そこの霊はその母を頼ってくるものです。更には、その娘さんにも業が及んでくることを知らねばなりません。つまり、この母は実家の跡取りの運命を背負っているため、産んだ娘は他家に自由に嫁がせることができない身にさせてしまったのです。従って、縁遠くなったり、たとえ良い縁談が有っても断ったりするようになり、一生を独身で通すことになりかねません。あるいは、嫁いだとしても、夫の両親との折合いが悪く結局は別れて、出戻ったりするものです。

 このように、妻、母、祖母などの里方が絶家している場合、家運に災いという影響が出ることは必至です。
 祖母の里が絶えている場合は、家の娘が父に対して非常なる言動を吐いたり、何かにつけて攻撃的になります。これは背後にこの絶家の霊(先祖)を背負っている為と考えられます。この絶家の霊はこの娘の親よりも高いところにある為に娘でありながら親を見下すことになります。又、妻の里方の絶家は主人との間(仲)がぎくしゃくしやすくなります。これは妻でありながら、半分は実家の相続者である為、完全な妻とはなりきれないのです。
 絶家者はあの世の放浪者となることは間違いありません。絶家にならないように努力することが第一であることはすでに述べましたが、やむを得ず絶家になった場合は、先祖の霊を慰め、しっかりとお祀りすることが大事なのです。正しい祀り事が子孫への災いをなくす唯一の方法なのです。


続く

因果応報(いんがおうほう)
善い行いをすれば善い行いで返り、悪い行いをすれば、懲罰などでの報い返ること。悪行は必ず裁かれるという意味で使われる。