タイトル

幸せを運ぶ先祖供養

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第1章 先祖供養とお墓の関係
先祖供養はなぜ必要
  数十年前まで、私たち日本人は大家族で暮らしていました。ご先祖様の命日やお彼岸には、必ず家族全員で墓参りに行くのが慣わしでした。しかし、次第に核家族化が進み、都会の小さなマンションで暮らす人が多くなりました。仏壇も神棚もなく、ご先祖様に手を合わせることもしないという人がほとんどではないでしょうか。
 「墓参りなんてかたっくるしい、ご先祖様なんて関係ないよ」という方にこそ、よく考えてもらいたいのです。
 今、ご自分がこの世に存在しているのは、誰のお陰かということを。
 愛情を持って大切に育んでこられたご両親が存在し、そのご両親をこの世に生んだ祖父母がいて、さらにその上にもご先祖様がおられます。その誰ひとりが欠けてもあなたという存在はなかったのです。

墓と家庭の関係

 徳風会初代竹谷聰進師は「先祖は樹木の根なり。子孫はその枝葉なり。根を飼ひ養わずして、枝葉栄ゆる理なく、花咲き実生ずるためしなし」と言っています。先祖を祀るためのお墓を樹木の「根」、家を「幹」、人を「葉」や「果実」にたとえます。葉や幹など、目に見えている部分だけをいくら手入れしても、おいしい果実はなりません。肥料は根に施してこそ意味があるのです。
 命の源泉である「根」すなわち「先祖」を正しく祀ることが供養の原点と言っているのです。
 供養は先祖と家族の共生を意味します。父母、祖父母、曾祖父母……と、あなたの先祖は幾代にも渡っております。すでにこの世に肉体は存在しませんが、御霊を供養によってお守りし、今生きている家族とともに暮らせるようにするのです。
 では、個人の御霊(みたま)は一体どこに存在するのでしょうか。日本においては、祖霊は子孫の生活の近くにいて、私たち子孫の営みや収穫を守護(しゅご)し、毎年、盆とお正月に訪れて、繁栄を約束してくださるのです。ただし、先祖祭祀(さいし)が十分おこなわれていない場合には、子孫の繁栄、家の永続は保証されないと考えられてきました。
 先祖祭祀を形の上で大別すると、神社やお寺で行う共同の祀り方と神棚や仏壇で行う家庭での祀り方、お墓で行う直接の祀り方の三通りになります。
 直系の先祖は、主にお墓や仏壇、神棚で供養します。
 そして、傍系(ぼうけい)の妻方や母方の先祖は、神社やお寺で供養することが基本です。あなたの家から他家へ迎え入れられた方は、その家の一員として御霊を誕生させることになります。供養によって先祖からの認知を受け、守護をお願いしましょう。他家で誕生するあなたの子孫は、供養によって先祖の守護を受け。子孫の反映を与えられるのです。
 先祖供養こそ子孫繁栄につながるものだということが、おわかりいただけたでしょうか。
供養
仏・法・僧の三宝に供え物をし、死者の霊に供え物をし、死者を養うという意味。供花、香典、供物は全て供養のためであり、葬儀や法事を行うことも、会葬者に品物を配って徳を積むのも供養となる。


左図の解説
根……見えない先祖の    御霊を祀る墓
枝葉…繁栄する子孫
花→実…成果の果実/
入学→卒業
結婚→子宝、入社→昇進

御霊
霊魂の尊敬語。
祭祀
神や祖先を祭ること。正しい先祖供養がなされなければ、ご先祖様に供養の心が届きません。
傍系
直系から分かれ出た主流に属さない系統をいう。例えば、嫁に行った娘にとっては、嫁ぎ先の両親は直系家族となり、実家の両親 や独立した兄弟は傍系家族となる。