月日の経つのは早いもので、二十四歳の時初めて竹谷先生に仕事をさせていただいてから、はや数十年が経ちました。
竹谷先生にはいろいろの多くの面で親のようにお世話になり、私にとっては終生忘れることのできない恩人です。竹谷先生のお蔭、親のお蔭、また多くの皆様方にお世話になりました。全く有り難いことで、日々感謝しております。 竹谷先生は、不世出の墓相研究家でございました。 企業家として多忙な日々を送られる中、毎日約五十通の手紙に返事を書かれ、睡眠時間は三時間程しかございませんでした。 それでいて全国の隅々まで伝道に歩かれ、墓の研究のために普通の人の三倍は働かれたのです。 巻頭の写真は竹谷先生が最後の気力をふりしぼられ、伝統ある徳風会のため、これから吉相墓を建てられる人々のために、そっと病床を抜け出され、ご子息(二代目先生)に墓の秘伝を伝授された写真です。 |
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竹谷先生が着物姿で墓を建てられたのはこれが最初で最後でした。 建墓についての一番むずかしい個所を指導されている緊張した場面です。竹谷先生が最後の伝授をされたとき、「超人的な信念の人だ」とお医者様も感心しておられました。 数十年前、私も竹谷先生のご指導で特別のお墓を建てていただきました。竹谷先生が、「どういう望みで墓を建てるのですか」とお尋ねになられました。私は、「石碑の売上を日本一にしたいと思います」とお願い致したのです。竹谷先生は、「よろしい」と即座に墓石にノミを打ち込んでくださいました。今日、石碑では日本一の売上を出せるようになり、家族中健康で毎日幸福な日々をおくっております。 あれもこれも、みな竹谷先生の偉大なお力のおかげでございます。 仏のお導きのお姿と思い巻頭にかかげ、いつまでも偉大な竹谷先生のお姿を偲ぶよすがにいたしたいと思います。 |